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いのうえ よりくに 1839~1914 国学者、文学博士。青年時代に漢学・日本古医道を学ぶ。皇典講究所(現在の國學院大學)の設立に尽力。日本最大の百科史料事典『古事類苑』の編修顧問を務め、後年は私塾神習舎を主宰し、国家の将来を担う青年の育成に情熱を傾けた。 廣池は中津在住中より井上に私淑していた。そのやり取りの中で、井上は廣池の歴史雑誌『史学普及雑誌』の創刊に祝辞を寄せている。2人が初めて会ったのは京都においてである。そこで井上は廣池を『古事類苑』の編纂員として抜擢し、後には日本の国柄の研究を廣池に託している。これを光栄に思った廣池は、以後、専門学に並行してこの研究に傾注した。日本の国柄の研究は廣池にとり、モラロジー研究の端緒となったものである。
