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| 廣池千九郎は、大正12年8月14日から、『道徳科学の論文』執筆のため、居を伊豆の畑毛温泉に定めて書き続けていましたが、大正14年6月27日、下部温泉(山梨県)に向かいました。この温泉は武田信玄の隠し湯として知られた、人肌のぬるいお湯です。自動車で東海道線富士宮駅まで行き、次に身延線に乗り換えて身延駅まで行くと、プロペラ船で富士川の急流をさか上り、波高島(はだかじま)駅に着きました。そこから人力車を利用し、下部温泉「源泉館」に到着しました。「源泉館」には同年7月3日まで滞在しました。 |
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| 下部温泉古湯坊「源泉館」は、下部温泉郷の奥にあり、武田信玄の免許状も残る、歴史を感じさせる旅館です。(各部屋には戦国武将の名前が付けられています。)心温かなご夫婦が笑顔で迎えてくれました。旅館から少し下りた所に信玄の隠し湯(岩風呂)があり、それが廣池千九郎の浸かった湯です。30度というぬるめの温泉ですが、岩風呂の底から豊富に湧き出る大変きれいな湯です。浴槽内の階段を少し上がった所に沸かし湯があり、交互に入ると良いそうです。手術や病気の後養生に人気があり、源泉館の上手に長期滞在用の別館もあります。料理も沢山あっておいしく、もてなしも、心づかいも、とても温かな感じの旅館でした。ウェルカムドリンクとして温泉の水(天然鉱泉水)を使用したコーヒーのサービスもありました。天然鉱泉水は全国販売もしています。 |
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