佐藤誠実

佐藤は千九郎に人格向上の大きなきっかけを与えた人物である。千九郎は佐藤の学識の高さを敬し、「大学教授の先生」であると称した。
千九郎が佐藤と初めて会ったのは明治二十八年。佐藤五十七歳、千九郎二十九歳の時であった。千九郎は、その後十三年間、最も脂の乗りきった時期を佐藤の指導のもとに過ごした。
佐藤誠実は、1839年生まれ。国学者で、『古事類苑』の編纂事業では編集長として任命された。その功績に対して、勲五等双光旭日章が授けられている。亡くなった当時、『国学院雑誌』では「天は古事類苑を完成せしむるために、この人をくだした」と報じた。また佐藤は優れた教育者でもあり、日本の文化全般にわたる歴史を概観し、それを通して教育の重要性を説いている。
佐藤は千九郎に絶大なる信頼をおいていた。千九郎はその信頼に応えるために『古事類苑』の編纂事業に力を注いだ。そして、この編纂事業がまさに千九郎の実力を養い、社会的地位を高めることになった。千九郎はその恩恵に深く、深く感謝した。

千九郎の恩師
小川 含章
雲照律師
井上 頼国
佐藤 誠実
穂積 陳重

千九郎と著名人
富岡 鉄斎
渋沢 栄一
山県 有朋
賀陽宮恒憲王
白鳥 庫吉
阪谷 芳郎

家族・門人想い出
父 半六
母 りえ
妻 春子
諸岡 長蔵
中野 金次郎
・長男 千英



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